家族と幼少期の情景
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本名・生年月日:佐藤美子として1938年12月4日生まれ。
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岐阜→東京への転居:
ご両親の転勤で、幼い頃に岐阜県から東京都へ移住。東京の下町でのびのびとした幼少期を過ごし、家族4人で夕食後に唱歌を囲んで歌いあった家庭の温かさが原点。 -
ご家族の影響:
音楽好きの両親のもとで育ち、弟さんとの連弾や合唱で歌う楽しさを体感。
戦後間もない時代、家族みんなで歌う時間が日常のリズムをつくっていた。
東京藝術大学での研鑽と出会い
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駒場高校芸術科在学中より、酒井弘教授に声楽を師事。
深緑夏代からはシャンソンを学び多彩な歌唱技術を習得。 -
東京芸大声楽科卒業:
クラシックの基礎を固めた後、ミュージカル映画に心惹かれ、自由な歌唱表現を追求。 -
ミュージックサロン活動:
在学中からサロンで週1回バンド前座としてステージに立ち、
大人の前で磨かれた度胸と即興力。
NHKオーディション合格、初代うたのおねえさん誕生
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1961年オーディション:
NHK「歌の広場」ニューボイス選考と並行して、「うたのえほん」
初代うたのおねえさんにも合格。 -
「歌の広場」デビュー:
ラジオ歌謡とシャンソンを披露し、視聴者に鮮烈な印象を残す。 -
『うたのえほん』収録の舞台裏:
10分ワンカット形式で3日分を撮影。テープ節約のためリハーサル→本番を繰り返し、
1ミリのミスも許されない緊張感の中で番組を支えた。
番組を支えた名曲たちと声優活動
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ヒット童謡:
1963年「おもちゃのチャチャチャ」が1か月で4万枚レコード売上を記録し、
第5回日本レコード大賞童謡賞受賞。 -
人形劇声優:
1970-80年代、『笛吹童子』『紅孔雀』『プリンプリン物語』などで、
ヒロインからコミックリリーフまで多彩な役柄を演じ、劇中歌も担当。
教壇に立つ名誉教授への道
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東洋英和女学院大学教授:
人間科学部で音楽教育や児童心理を教え、2009年に定年退職後は名誉教授に。 -
終活と音楽活動:
2018年より終活を公言しつつ、「音符たち」のコンサートやレクチャーで
童謡文化を次世代に伝承。
地元・東京への想いと活動拠点
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幼少期の東京下町:
駒場や渋谷界隈で培った“街に根ざす音楽愛”。 -
コンサート開催:
NHKホールや地元ホールでの童謡コンサートを定期催行し、地域の子どもや親子を歓迎。
裏ワザ・豆知識・口コミ
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台本の手帳:
当時の収録手帳には、歌詞のアクセントやカメラ位置、子どもへの呼びかけ
フレーズまで詳細に記録。 -
歌詞選定のコツ:
3つの基準(①子どもが日常的に歌う曲 ②外国の歌 ③古めの唱歌)で毎回選曲。 -
擬音表現の達人:
「ヤンヤンムウくん」等での生き生きした擬音語は、子どもの語彙力アップに好評。 -
ファンの声:
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「私の心の母、ずっと眞理さんの歌で育ちました」
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「子どものころ、テレビの向こうのお姉さんに本当に話しかけられている気分でした」
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まとめ
眞理ヨシコさんは、クラシックから童謡、人形劇の声優、大学教授まで、まさに一貫して子どもと音楽を結ぶ架け橋として60年以上走り続けてきました。
初代うたのおねえさんとしての緊張感に耐え、ヒット童謡を生み出し、教壇で後進を育てる。
そのすべてが「歌を通じて子どもの心に残る価値を伝えたい」という揺るぎない
信念の上に築かれています。
これからも東京に根ざした地元愛と世界に誇る日本童謡の伝承者として、
私たちの心に澄んだ歌声を届け続けてくれることでしょう。
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