ザ・ウィークエンド・兄弟との絆と苦難の青春・革新まで・世界的アーティスト

♯アーティスト

兄弟と家族の絆

ザ・ウィークエンドことエイベル・テスファイは、エチオピア移民の両親のもと長男と次男
(異母・異父含む計3人)および妹の4人兄弟姉妹の末っ子として生まれ育ちました。

  • 祖母との共同生活

    • 生後間もなく、両親が働きづめだったため祖母に預けられ、公用語アムハラ語で育つ。礼拝や伝統行事を通じてルーツへの誇りを刻まれる。

  • 母と再出発

    • 両親の離婚後は母と二人暮らし。母の厳格な愛情と「教育こそ未来への投資」という
      言葉が、学業中断後もエイベルの自己肯定感と探究心を支えた。

  • 兄弟姉妹の支え

    • 街中で万引きや薬物に溺れていたエイベルを、兄たちが度々家に連れ戻し、
      音楽活動への第一歩を後押し。妹はデモ音源へのフィードバックを欠かさなかった。


芸能までの道のり

荒れた青春とセルフプロモーション

  • 中退・ホームレス経験

    • 17歳で高校を中退。友人と一台のバンでトロントを転々とし、家を追い出された際は複数の知人宅を渡り歩きながら制作活動を継続。

  • アメリカンアパレルでのバイト

    • 日中は店舗で働きつつ、帰宅後は自作ビートに即興で歌詞を乗せる。
      服のタグ裏には歌詞メモがぎっしりという逸話も。

ネット発ミックステープ3部作

  • 2010年末:ジェレミー・ローズとの出会い

    • ビートメーカー兼DJのローズから「What You Need」などビート提供を受け、
      そ の場で初のボーカル録音を敢行。

  • 2011年3月:『House Of Balloons』公開

    • 無償配布した最初のミックステープがネット上で瞬く間に拡散。Pitchforkで
      9.0点を獲得、800万DL超の驚異的数字を記録。

  • 同年8月&12月:『Thursday』『Echoes Of Silence』

    • 各メディアが年間ベストに選出。特に『Thursday』はLana Del Reyの
      「Video Games」を大胆にサンプリングし、幻想的サウンドで話題に。

  • 2012年:メジャー移籍&『Trilogy』

    • ミックステープ3作をリマスター&未発表曲追加のコンピで全米4位。
      初のワールドツアーを実施し、NYC2公演即ソールドアウト。

スタジオ・アルバムでの飛躍

  • 2013年『Kiss Land』

    • 日本文化をモチーフに「Belong to the World」で着物風衣装、「Kiss Land」
      MVに京都の神社を連想させるロケ地を使用。

  • 2015年『Beauty Behind the Madness』

    • “Earned It”が映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』主題歌に抜擢。
      『The Hills』『Can’t Feel My Face』連続全米1位。

  • 2016年『Starboy』

    • Daft Punkとのコラボでヒット連発。Spotify初週2億2,300万ストリーミング記録。

  • 2020年『After Hours』

    • “Blinding Lights”は史上最長記録を更新する“Hot 100”87週ランクイン。
      他5チャート同時1位の快挙。

  • 2022年『Dawn FM』

    • Jim Carreyナレーション、Alan O’Day「Midnight Pretenders」
      サンプリングなど実験性を追求。


地元スカーバロー&トロント情報

スカーバロー文化の香り

  • フェアヴュー・モール周辺

    • 両親のエチオピア系マーケットが軒を連ね、幼少期に訪れた
      香辛料の匂いが後のR&Bサウンドに深みを与えたと言われる。

  • セント・ローレンス・マーケット

    • トロント最古の市場。地元アーティストのストリートライブや、
      エイベルが初めてストリーミング配信を試みた公衆Wi‑Fiスポットでもある。

トロント・ミュージックシーン

  • パークデール地区のウォールアート

    • 独立系クリエイターの壁画群が連なる一角。『House Of Balloons』
      MVにも背景として登場。

  • リバーサイド・ライブハウス

    • DrakeやKendrick Lamarらが出演する小箱クラブ。エイベルは
      Thursday制作直前にここで即興セッションを行った。

  • トロント・コーチェラとも称されるROGERSセンター

    • 自身初のスタジアム公演を敢行した場所。ファン25000人を動員し、
      セカンドアルバム巡業の成功を後押し。


まとめ

ザ・ウィークエンドは、祖母や母、兄弟姉妹との深い絆と、若き日の荒れた青春を乗り越えて自己表現の才能を開花させました。

スカーバローやトロントのストリートから発信したミックステープで一躍脚光を浴び、
その後もスタジオアルバムごとに世界中のチャートを席巻。

エチオピア移民のルーツが息づくリリックと、トロントの多様な音楽文化を吸収したサウンドが、いまやAlternative R&Bという新潮流を築き上げています。

家族と地元コミュニティの支えを胸に、エイベル・テスファイは
今日もさらに高みを目指し続けています。

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